Jazz Sommelier

ジャズ好きな著名人の方々が、TPOに応じて、
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JAZZ SOMMELIER Vo.3

ソムリエ
谷川賢作


キース・ジャレットは『ザ・ケルン・コンサート』
だけだと思っているあなたに。
『パリ・コンサート』キース・ジャレット

『パリ・コンサート』キース・ジャレット『パリ・コンサート』
キース・ジャレット

中野 じゃあ本題に入って、ジャズソムリエとしておすすめをお願いします。

谷川 まずね、私はどうしてもキース・ジャレットに影響を受けているようです。たぶん友達にはなれないとは思うんだけど(笑)、やっぱり深く感銘を受けてしまう。

中野 僕も大好きです。

谷川 世の中はキースといえば『ザ・ケルン・コンサート』という風潮に反旗を翻したいんです。それでおすすめしたいのが『パリ・コンサート』です。これ、たぶんセールス的には『ザ・ケルン・コンサート』の何十分の一くらいしか売れてないでしょうね。

中野 そうですね。

『ヨーロピアン・コンサート』キース・ジャレット『ケルン・コンサート』
キース・ジャレット

谷川 うんうん。これはバッハ的なパッセージから始まるんですけど、僕はこういう進行が好きで、それでそれが生き物のように変化していく。

中野 バッハ的というのはどういう展開のことを指すんですか?

谷川 半音進行のベースライン、それにともなう厳格な和声進行。バッハを聴いて弾いて研究して、その上のインプロビゼーション!これはキース・ジャレットを『ザ・ケルン・コンサート』だけだと思っている大多数の人に聴いてほしいですね。

谷川 でも、本当にね、成長してます。ひとりのアーティストの進化、発展というのが如実に表れています。

中野 これは『ザ・ケルン・コンサート』よりもかなり後のソロですよね?

谷川 『ザ・ケルン・コンサート』が78年で、これは88年だから10年後です。

中野 僕ももちろんこれ持ってるんですけど、あまり聴き込んでないんですよね。つい『ザ・ケルン・コンサート』とか『ヨーロピアン・コンサート』とかあの辺を引っ張り出して聴いちゃうんですよ。

カレーを食べた後に聴くジャズ
『C dur』山口和与 宮野裕司
『ノクターン』チャーリー・ヘイデン

『C dur』山口和与 宮野裕司『C dur』
山口和与 宮野裕司
『ノクターン』チャーリー・ヘイデン『ノクターン』
チャーリー・ヘイデン

谷川 『C dur』はあまりにも入手困難なんでどうかなと思ったんですけど、惚れ込んでます。

中野 初めて見ます、このアルバム。

谷川 これは山口和与さんと宮野裕司さんの作品で。『C dur』って調性のCメジャーのことなんですけど。とにかく二人で素朴な会話をしている。しかも饒舌にならない。一人がぼそっ。すると相手がまたぼそっ。男の会話だなあ。すばらしい。

中野 ベースとサックスのデュオって珍しいですよね?

谷川 珍しいです。これはね、カレーを食べ終わったあとにはこれでしょ!っていう(笑)。

中野 涼しい感じですね(笑)。

谷川 そうそう。カレーを食べたあとに、ジョン・コルトレーンなんて聴いちゃったら、汗がドーンと出そうだけど。

中野 これは汗が引いていく感じ。

谷川 あとね、これ大好きなんです。

中野 チャーリー・ヘイデンの『ノクターン』ですか。

谷川 これはゴンサロ・ルバルカバが参加してるんですよ。ゴンサロはあまりにバカテクで弾きまくり男なので、もう聴くのをやめようと思ったんですけど、これを聴いた瞬間ノックアウトされました。ものすごく美しいですこのピアノ。

中野 このアルバムも聴いてないので早速探します(笑)。

谷川 ラテン・バラードが主体なんですけどね。このバイオリンが素晴らしいんですよ。

中野 (クレジットを見て)フェデリコ・ブリトス・ルイス

谷川 全然知らない人なんですけど。これもカレーの後、いけるんじゃないかな(笑)。夜に縁側でっていうのも合うと思います。


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