煙草ジャケットの名盤。ウィントンケリーといえば、『枯葉』『アット・ミッドナイト』『ケリー・ブルー』『ケリー・グレイト』などが名盤に挙げられるが、個人的にはこれも名盤として挙げたい一枚。聴けば自ずとケリーのピアノだと判るピアノタッチ(「ケリー節」と呼ばれる)で、ドアーズの「ハートに火をつけて」やビートルズの「イエスタディ」(曲の強引なフェードアウトには納得いかないものがあるのだが)などジャズ以外の名曲を取り上げてたりして、ビギナーにも取っ付きやすい(ま、ケリーのアルバムは概して親しみ易いものばかりだが)。ちなみに、録音して約半年後にベースのポールチェンバースが他界しており、このアルバムタイトルはそういった意味で感慨深い。[1968録音]
昨年末に急逝したオスカー・ピーターソンの、長年に渡る相方とも言うべきベーシスト、レイ・ブラウン。これは彼のトリオが、テナー奏者、ラルフ・ムーアを迎えて放つ正統派モダンな名盤。コルトレーンの影響をもろ受けているラルフだが、音の深刻度が違う。ラルフの音は明るい。比較対象がコルトレーンだけに、こう書くと二流テナーのようだが、個人的にはその明るさに惹かれるのだ(このアルバムのラルフは「SOUL TRANE」あたりのコルトレーンの音に近い)。それに加えて、かつてスリーサウンズで活躍したジーン・ハリスのピアノも軽快で楽しい。見事にトリオの演奏とテナーの音色がマッチした一枚。これまた歴史的名盤ガイドに掲載されない類の、名盤。
ビル・フリゼールとパット・メセニーのツインギター。それを繋ぐベーシストのマーク・ジョンソン。その3人にドラムス(ジョーイ・バロン)が加わった変則カルテット。タイトル通り、夏の刹那を切り取ったようなさわやかで、すがすがしくて、おだやかな楽曲群。それを二人の名ギタリストが巧みに互いの音を絡めながら、極上サウンドに仕上げている。ジャケットがその心地良さをうまく顕している。夏が訪れると無性に聴きたくなる一枚。