091〜100


100.Chihiro Yamanaka Trio『Madrigal』

madrigal.jpg.jpeg渋谷にあるJZ Bratで山中千尋ライブを観た。須川崇志(b)田中徳崇(ds)と初組み合わせの3人。選曲は新旧取り混ぜた楽曲で、中には『アウトサイド・バイ・ザ・スウィング』で演ってた「クレオパトラの夢」に、この『Madrigal』に収録の壊れた「学生時代」を割り込ませたりしてファンとしては楽しすぎ。彼女の作品の中でもこの『Madrigal』は個人的にはかなりの愛聴盤でこれまで何度聴いたことか。あまりにも好きなので、ユニバーサルレコードで番組出演の事前取材をした際、レコード会社が違うにも関わらず(このアルバムは澤野工房)傍若無人にもサインを貰ってしまった。とにかく"山中千尋ジャズ"の面白さが詰まった一枚。個人的にはやはり「School Days(学生時代)」がツボ。この壊れ方にとても惹かれる。

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099.madeleine peyroux『dreamland』

41TCMHNRMHL._SL500_AA240_.jpg.jpegブルーノート東京で、マデリン・ペルーのライブを観た。カントリー、フォーク、ブルースなどのアメリカ・ルーツ・ミュージックの要素が満載。その割りにはフレンチな雰囲気もまとってたりしてマデリンならではのステージだった(関係ないが、帽子を被って登場した彼女はその形からずっとボーイジョージに見えて仕方なかった)。これは彼女が1996年にリリースしたデビュー作。この作品で"21世紀のビリーホリディ"と讃えられた彼女だが、存在というよりはその歌声がビリーホリディっぽいのだ。アルバムとしての作品性もまだ荒削りだが、マデリン・ペルーという才能の"可能性カタログ"という意味合いで興味深い一枚。最新作『ベア・ボーンズ』では途端に貫禄がつき、ぐっとオリジナリティが色濃く出た。今後とも追い続けるだろうボーカリストの一人。

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098.Stefon Harris / Jacky Terrasson『Kindred』

667.jpg.jpeg93年にセロニアス・モンク・コンペティションで優勝し、注目を集めたジャッキー・テラソンだったが、その後、さほど大きな話題になることなく、そのうちブラッド・メルドーやロバート・グラスパーなど次々に新進気鋭のピアニストが登場して地味な存在に追いやられてしまった感がある。先日、コットンクラブのライブを観て大感激。すっかりコンテンポラリーに様変わりしている彼の演奏に驚いた。「キャラバン」「ラウンドミッドナイト」「セントトーマス」など超スタンダードを分解して、まったく新しく再構築。まるでリフォームの匠だ。Ben Willams(b)、Jamire Williams(ds)と共に三位一体となって脈打つような演奏にすっかりヤラレてしまった。で、帰宅して早速、引っ張り出して聴いたのが、この作品。ジャッキー・テラソン・トリオの演奏ではないが、ヴァイブのステフォン・ハリスとのダブルネームのこのアルバムは、テラソンがハリスに触発されてスリリングな名演を展開。正直、これ以外に心に刺さったトリオ作品をすぐには思い出せなかったのだ。でも今後の彼の動向には注目したい。ライブ盤を出せばいいのに。

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097.OMAR SOSA『SPIRIT OF THE ROOTS』

41T0SEPNNPL._SL500_AA240_.jpg.jpegキューバ出身のピアニスト、オマール・ソーサ。その来日ライブをブルーノート東京で観た。ベースのチルド・トーマス、ドラムのフリオ・バレット、そしてボーカルも担当しつつ、いくつもの民族楽器を奏でるモラ・シラで構成されたアフリーカノス・カルテット。元々が民族音楽好きでアフロビートが大好物なので一瞬でハマってしまった。ラテン・ジャズとカテゴライズされてるようだが、アフリカや中近東など多国籍な音源が満載。とにかく個人的にはオマールのパーカッシプなピアノ・タッチが思いっ切りツボ。先日、知り合いのジャズ評論家の方から勧められるまで知らなかったのだから我ながら見聞が狭い。このアルバム『スピリット・オブ・ザ・ルーツ』は99年録音だが、まさに音楽的ルーツは不変。長らく入手困難だったらしく、ライブ会場で貴重な感じで売られてたが、ネットで調べると簡単に手に入るみたいで何か損した気分。損はしてないんだけど。どうでもいいことだが、この「オマール・ソーサ」、つい"便器の皿"と訳したくなるのは自分だけか。ま、自分だけだ。

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096.BILL FRISELL『east / west』

411Q440SRNL._SL500_AA240_.jpg.jpeg丸の内コットンクラブにて、ビル・フリゼール・トリオのライブを観た。これまでフリゼールはあまり聴いてこなかったが、そのことを後悔するような素晴らしい演奏。ベースのトニー・シェールとドラムのケニー・ウォルセンと共にジャンルに収まり切らないイマジネーション溢れる音楽世界を構築。壮大な組曲のようなパフォーマンスにとことん心酔。この『イースト/ウェスト』はオークランド(west)とニューヨーク(east)の2箇所で行われたライブを収録した2枚組。east盤では今回のコットンクラブでのライブと同じメンバー(最近のレギュラー陣)が聴ける。ここでも聴く者を別次元に引き込んでしまうような独特なフリゼール・ワールドを堪能できる。

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