ブランフォード・マルサリスのカルテットをブルーノート東京で観てきた。2006年以来、3年半ぶりの来日。自分的には前回公演を惜しくも見逃しているので実は初の生ブランフォード。曲によってテナーとソプラノを吹き分け、剛健さと繊細さの両面で魅了、特にソプラノの響きが心に沁みた。今、ブランフォードはソプラノに気持ちが傾いてるに違いない。ところで今回、レギュラーピアニストであるジョーイ・カルデラッツォの来日が遅れ、本日は08年のモンクコンペティション・ファイナリストの片倉真由子が急遽、代役を務め、きっちりとカルデラッツォの穴を埋めていた。特にカルデラッツォが作曲した叙情的な美曲「The Blossom of Parting」をどう料理するのか興味深く見守ったが、必要以上に日和ることなく片倉なりのソロを全うしていて感服。また、新たにジェフ・ワッツの後任として加わったという若干18歳(!)のジャスティン・フォークナーの体当たりの演奏にも驚いた。そのエネルギッシュさに力尽くでやられた感じだ。まだ現役のバークレーの学生らしいが、今後、どう変化していくか楽しみな逸材。アンコールではサプライズゲストとして客席から多田誠司が登場。どういう繋がりがあるのかは不明。あ、今回ピックアップしたアルバムは、そんなブランフォード・マルサリス・カルテットのピアニストという大役を担った片倉真由子のファーストアルバム。20代とは思えぬ確固たるタッチにホンモノを感じる。安心して聴ける名盤だ。