CDジャケットの帯には"渡辺香津美・待望のジャズアルバム"と大きく謳われている。渡辺香津美のジャズ作品を聴いてみたい想いはあった。出たからには是非とも聴きたいが"待望"だったかといえばまたニュアンスが違う。誰にとっての"待望"か。聴き終えた後にサイドメンたちにとっての"待望"だったんじゃないかと思ったのだ。渡辺香津美とジャズがやってみたい。その想いが演奏から伝わってくる。ベースの井上陽介、ドラムの則武裕之、山木秀夫、ソプラノサックスの本田雅人とこぞってサイドメンが実にイイのだ。デュオ、トリオ、カルテットとフォーマットを替え、バップからフュージョン、フリーまで。まるで40年の歳月を総ざらえするかのような作品。どこか感傷が漂っている。