たったの千円で売られていたデビュー盤のソロアルバムを聴いて追いかけるようになったイスラエルのピアニスト、ヤロン・ヘルマンの三作目。千円という価格は破格だが、おそらく一度聴いてもらえればその後は二千円になろうが三千円になろうが買うだろうというレコード会社の戦略だったに違いない。少なくとも自分はまんまとハマった。今回は二千六百円。2.6倍。でも値段のことなど気にならない充実の演奏内容。選曲もバラエティに富んでいる。ビョーク「Army Of Me」やポリス「Message In A Bottle」、さらにはブリトニー・スピアーズの「Toxic」までカバーするなんてさすが80年代生まれ。30年代生まれの爺さんには思いつかない選曲だ(関係ないが、このところ日本のプロデュース盤にやたら「ベサメムーチョ」が瀬曲されてるのはどういうことなんだろう、アレを入れるとある層には刺さって売れるのか?てか、そんないい曲か?)。にしても、弱冠28歳とは思えない、自分のスタイルを確信してるかのような流麗な鍵盤さばき。さらに一曲一曲が多様なアレンジで飽きない。かなりクレバーなピアニストだ。ジェラルド・クリーバーのドラムも要注目。