ここ数年、頻繁にライブに足を運ぶようになって、めっきりライブ盤が好きになってしまった。ジャズの本質が即興性にあるとすれば、ライブ盤はその最たるもので、特有の臨場感も含めて奇跡の記録と言える。アフリカはカメルーン出身の天才ベーシスト&ボーカリスト、リチャード・ボナの初のライブ盤がコレ。彼のライブは昨年、ブルーノート東京で初めて観たが、かなりのエンターテイメントぶりに驚いてしまった。弾むベース、そして透き通るようなボーカル。最も感激したのはアンコール。たった一人でステージに戻ってきたボナがおもむろにアカペラで歌い出し、ボイスパーカッションやボイスベース、さらにはコーラスもその場で次々に多重録音していき、最後はたった独りで創り上げた声の伴奏&コーラスをバックにボーカルを披露して完成。その間、一度も途切れることはなかったのだ。このアルバムでも4曲目にその様子を聴くことが出来る。「Samaoumaサマオウマ」。ただ、コレはやっぱりライブの映像で観ないとその凄さ(楽しさ)は伝わらない。