マイティペイチの人気盤(通称「踊り子」)がSHM-CD盤で再発。往年のジャズファンは(おそらくクラシックファンも)「音がいい」という言葉に弱い。やれ20ビット盤が出たとか今度は24ビットだとかSACD盤も出たとか録音技師のルディ・ヴァン・ゲルダーが新たに録音し直したとかレコード会社は色んな誘い文句で再発を繰り返す。音楽を聴かずに音を聴いている、というのもよくある批判だけど、やはり慣れ親しんだ作品が「いい音」で聴けると言われたら、つい聴いてみたくなるのが人情。そして、一度その違いに感激したが最後、再発地獄に陥ってしまうのだ。こんな往年の名盤を買って聴いてると自分が"感性の止まった中年"に思えてきてゾッとする。でもつい興奮してしまうのだ。「ああ、アートペッパーとバックのオーケストラの音が立体的になってる!!」と。で、好きなスタンダードナンバー「If I Were A Bell」を何度も繰り返し聴いてしまうのだった。