今日とジャズ

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012.Michel Petrucciani 『Trio In Tokyo』

014_2.jpgいつの間にか息を呑んで聴き入り、理屈じゃなく強く心を震わされる演奏がある。このライブアルバムはそんな演奏でいっぱいだ。ミシェルペトルチアーニがこの世を去ったのは99年。先天性の骨疾患のため身長が伸びず重度の身体障害を持ちながら演奏を続けてきた彼。だからこそという訳ではないが、その演奏はいつも奇跡的で、素晴らしい。そして最後の録音となった、ブルーノート東京で行われたこのライブもまた躍動感に満ちた至上の演奏。力強い鍵盤さばきと大きなスイング感。ジャズ初心者が不可解に思うこの"スイング感"。その得体を知りたいならこの作品を"体感"するのが一番の早道だ。もし何も感じ得なかった場合、おそらくその人がジャズにハマる可能性は低い。それぐらいこのライブにはジャズの本質が詰まっている。晩年、トリオを共にしていたドラムのスティーブガット、そしてベースのアンソニージャクソンとの相性も最高で、この凄まじい"スイング"も3人のインタープレイに起因するに違いなく、まさにこれこそが幸せな、そして必然的な出会いだと思うのだ。このライブ、すべての演奏が素晴らしいが、特にペトルチアーニ作曲の「Cantabile」のテーマメロディが琴線に触れ、同じフレーズを何度も繰り返すソロに胸が締め付けられる。



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