131〜140


140.KURT ROSENWINKEL『REFLECTIONS』

511EbRjHITL._SL500_AA240_.jpgカート・ローゼンウィンケルのスタンダード・トリオ。スタンダードを演るからといってもいわゆる日本の某レーベルみたいなことになってる訳ではなく、勿論、「ベサメムーチョ」も入ってないし、ジャケットもご覧の通り、色っぽさの欠片もない。ビル・フリーゼルに見出され、ポール・モチアンのバンドに参加したのは彼の強運で、見つけた人が人なら今頃、オーディオ用に音をデフォルメされ、媚びた演奏でご機嫌を伺うジャズ芸者になってたかもしれない。人生、誰と出会うか、だ。内容は言わずもがな。ギター・トリオなので前作のライブ盤『THE REMEDY』以上に、カートの繊細なギター演奏が堪能出来る。今、個人的にも注目してるエリック・ハーランドがドラム、ベースはブランフォード・マルサリスとも共演するエリック・レビス。必聴盤。

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139.ENRICO PIERANUNZI 『WANDERING』

51EtiJesu5L._SL500_AA280_.jpg音よりも何よりもまず言及しなくてはいけないのは、この鼻である。一瞬、東急ハンズのパーティグッズ売り場で売ってる鼻眼鏡をかけてるのかと思ってしまった。ジャズのアルバムには正式タイトル以外に『お風呂』とか『レトロバス』とか『踊り子』などと印象的なジャケ写を愛称に呼ばれることがよくあるけど、この作品の場合はどう考えても『鼻』だ。申し訳ないがタイトルの『WANDERING』などこの鼻の前では霞んでしまう。そんな『鼻』のエンリコはソロピアノ集。トリオ作品同様、美メロが詰まった一枚。鼻が赤くなってしまいそうな寒い冬の夜、一人でしんみり聴くには打ってつけ。てか、このところピアニストのソロ作品が多いのはやはり不況の影響か。

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138.MOSTLY OTHER PEOPLE DO THE KILLING『THIS IS OUR MOOSIC』

albumcoverMostlyOtherPeopleDoTheKilling-ThisIsOurMoosic.jpg2008年モンク・コンペで優勝したジョン・イラバゴン(alt)の新譜『THE OBSERVER』は個人的には正直、残念だった。ま、勝手に期待して残念だというのも申し訳ないけど。『OUT RIGHT!』で一気に心を鷲掴みにされ、イラバゴンが参加するMOSTLY OTHER PEOPLE DO THE KILLINGに心酔。初のメジャーリーダー作にも同様な、いやリーダー作だからこそ更なるフリーモダンな音を期待していたのだ。それが何ともおとなしいというか、メインストリームというか、思わずプロデューサーの名前に日本人名を探してしまった。バックもケニー・バロン、ルーファス・リード、ヴィクター・ルイスという、まぁ、豪華といえば豪華なメンツ...て、ケニーバロンって!これ、イラバゴンがやるべきジャズなのかなぁ...と、ぼやきつつ、しょうがないのでこの『THIS IS OUR MOOSIC』を引っ張り出して聴き直すのだった。

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137.Vincent Gardner『Three-Five』

70726f647563742f333562313464633131362e6a70670032353000.pngジャケ買いはギャンブル要素も高く、だからこそ当たった時に出るアドレナリンの量も半端なくなかなかやめられない。一時期、ハズレが続き(個人的趣向に合わなかったという意味で)これはさすがに無駄遣いだと反省し試聴するよう努めていた時期があった。でも不思議なことに試聴機で「おっ!」と思っても、家に帰ってあらためてひとりで聴いてみると「何でこれを買ったんだろう」と虚ろな気分になることが多々ある。まるで海外で買ってしまうお土産品状態。そんな訳でいまだにジャケ買いはやめられていない。で、このアルバムもある種のジャケ買いだが、いわゆるジャケット写真が気に入って買ったわけではない。何だか良さそうな気がする、という勘。証拠もあがってないのに勘だけで犯人を特定する熟練刑事のようだ。ま、時々ハズすけど。しかし今回は当たった。内容はハードバップな演奏で最近はめっきりこの手のアルバムには手を出さなくなっているのでおそらく事前に情報を得ていたら買わなかったろう。ヴィンセント・ガードナー。初めて聴くトロンボーン奏者。Steeple Chase4作目。オーソドックスながら手堅く聴かせる好盤。トランペッターのデリック・ガードナーも好演。どうやら弟らしい。ストリックランド兄弟と共にこのガードナー兄弟も要チェックだ。てか、考えてみたらジャズ界って兄弟が多い。

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136.Marcus Strickland Twi-Life Group『Open Reel Deck』

51QJLcKFdBL._SL500_AA240_.jpg最近はめっきりこの辺りの音がツボだ。マーカス・ストリックランドの真っ直ぐなサックスの音が無性に生で聴いてみたくなるライヴ盤。ここでなされる試みとして、ラップまでいかない「語り(Spoken Word)」が何曲かでインサートされる(Tokyo No.1 SOULSETのビッケっぽいかも)。このところ、ウィントン・マルサリステレンス・ブランチャードなどの新譜で、ボーカルとは異なる「人の声」を使った表現がなされてるが、NYで流行ってるのか(そういえばグレッチェン・パーラトの新譜でも自分の子供の頃の「声」を使っていた)。この辺りの趣向は好みが別れるところだが、個人的にはジャズの幅を広げる表現手法のひとつとして受け容れたい(音楽とは完全分離させたマルサリス『He and She』の朗読は別だが)。今作で気になったのはギターのマイク・モレノ。特にM5「Sneaky Deaky」では、モレノのスペイシーなギター音に、E.J.ストリックランドのバシバシ決まるドラムの音が切り込んできて気持ちいい。初リーダー作をリリースして話題のトランペッター、キーヨン・ハロルドも参加。NY行きたい。

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